認知症の予防はできるの?
国民的、いや世界的に広がる認知症。
身近なお爺ちゃん、おばあちゃんはもちろんのこと、まだまだ若いと思っている自分にも、いずれ認知症がむしばんでくる可能性は十分あり得ます。
果たして認知症を予防することはできるのでしょうか?
認知症研究が進んでいるアメリカの国立加齢研究所や製薬企業イーライリリーでは、認知症の予防対策研究を実際に行っています。
認知症発症の原因と言われていて、脳に年月をかけて溜まっていくとされる「アミロイドβ」と呼ばれるたんぱく質があります。
アミロイドβが多く溜まっていくといずれ認知症が発症すると言われています。
アメリカの研究では、認知症の症状は出ていないけれども、脳にアミロイドβがたまっている人の発症を予防する方法を具体的な研究が進んでいます。
その一つに、65~85歳の健康な人に月1回「ソラネズマブ」という薬を点滴し、3年間、経過を追う、というものがあります。
「ソラネズマブ」という薬はもともと、認知症の根治薬として開発が始まりました。しかしながら、進行を抑えることができず、治験は失敗した経緯を持っています。
しかしその後、「ソラネズマブ」には細胞がそんなに傷ついていない、認知症初期の人には効果があるとわかってきて、再び治験が始まったのです。
治験を主導するブリガム・アンド・ウィメンズ病院のライザ・スパーリング博士は、
「2020年には結果が出る。アルツハイマー病は予防できると証明できるはずだ」と、自信たっぷりとのこと。
近いうちに認知症予防薬が完成するかもしれません。
また、日本で注目を集めているのが、「アロマ療法」です。
アロマの香りによる刺激が、脳に刺激を与えて認知力を高めるというもので、既に実証効果もあり、手軽に取り組めるということで注目が集まっています。
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