認知症と向き合う社会に
認知症は、そもそも病気そのものではありません。
認知機能の低下、記憶障害など様々な症状が合わさった状態です。
残念なことに、認知症の中でも割合の多いアルツハイマーに関しては、その仕組みや原因も良くわかっておらず、仮説にとどまっています。
認知症への対応に後れを取っている中、世界では2015年に990万人が新たに認知症になり、患者数は4680万人にのぼります。
さらに高齢化が進むことで、認知症は2050年には1億3150万人まで増えるという推計もあるそうです。
認知症の特効薬も待たれるときですが、それは研究機関にゆだねるしかなく、現状の生活ではできることをするしかありません。
認知症で日常生活に支障が出るかどうかは、家族や地城社会の受け入れ態勢や、対応の仕方に大きく左右されます。
対応がいい加減で、病院や施設をたらい回しにされたり、「問題行動」を対症薬で抑えられたりといったことが起きているのも現状です。
患者の心を無視するようなケアは、当事者にとってはつらいだけです。
認知症の人も暮らしやすい社会のあり方が、問われている時代といってもいいでしょう。
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