認知症の症状改善のために、色々なものを摂る、という事も多いと思います。
しかし、逆にこれは摂らない方が良い、というものがありますので、こちらで3つほど紹介します。
食生活の見直しから始めましょう

まず最初にぜひ意識していただきたいのが、「小麦製品」をやめることです。
パン、ラーメン、うどん、パスタ、お菓子など、小麦粉を使った食品は身の回りにあふれています。
しかしこれらには「グルテン」と呼ばれるタンパク質が含まれており、腸にダメージを与えるうえ、血糖値の急上昇を引き起こします。
血糖値が乱高下すると、脳の働きに悪影響を与えやすく、集中力や記憶力が低下します。
特に認知症の方はこの影響を強く受け、ますます「ぼーっとする」症状が悪化してしまうケースも。
例えば、大好きなお菓子パンを毎日食べていた70代女性が、小麦を控えるようになったところ、頭のモヤモヤが減り、家族との会話もスムーズになったという事例もあります。
完全にやめるのが難しい場合でも、次のように少しずつ減らしていくのがおすすめです。
小麦食品 | 代替アイデア |
---|---|
パン(市販) | 米粉パン、玄米おにぎり |
パスタ | そば(十割)、玄米パスタ |
クッキーやケーキ | ドライフルーツやナッツ |
甘い誘惑を断ち切る
2つ目は「白い砂糖」をやめることです。
白砂糖は中毒性が高く、摂りすぎると血糖値が鋭く上下し、脳へのダメージも大きくなります。
また、イライラ、無気力、不安感など、精神的なバランスも崩しやすくなるため、認知症の進行にも影響すると考えられています。
例えば、60代男性の方が毎日甘い缶コーヒーとチョコレートを口にしていたところ、頭の回転が鈍くなり、更に不眠や気分の落ち込みも続いていたそうです。
しかし、砂糖の入った加工食品を減らし、甘味はフルーツやハチミツに変えたことで、気分が安定し日常生活が楽になったという声も。
おやつが辞められない方は、まず「午前中だけにする」「2日に1回に減らす」など、小さな工夫を試してみてください。
薬に頼りすぎない工夫も大切

3つ目は「認知症用の薬を見直す」こと。
これは非常に敏感なテーマですが、認知症のお薬は残念ながら根本的な改善にはつながりにくいケースもあります。
副作用として、幻覚や興奮、不眠などが現れることもあり、「本当にその薬、合っているの?」と見直すべきタイミングがあるかもしれません。
たとえば、内服を長年続けている80代の女性が、物忘れ以外に激しい不安感と幻覚が出始めました。
家族が医師と相談のうえで減薬したところ、副作用がおさまり日中の落ち着きが戻ってきたというケースもあります。
ただし、薬は自己判断でやめてしまうのは危険が伴います。
必ず主治医や専門機関に相談しましょう。
この記事のまとめ
認知症のケアは、足し算だけではなく「引き算」も重要です。
まずは生活習慣を見直し、できることから1つずつ始めてみましょう。
※参考 厚生労働省「認知症施策の推進」
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